<5500系>

5515F+5513F 2003-09-16 本宿〜名電長沢にて

<解説>
日本初の大衆冷房車として昭和34年3月に1次車16両(4両編成×3本、2両編成×2本)、続いて同年12月には2次車14両(中間車ユニット×2本、2両編成×5本)が製造されました。

昭和36年に7000系パノラマカーが登場した後も、支線特急など第一線で活躍。昭和52年の種別改正(特急は指定席に)で一旦特急運用から退いたものの、平成2年には本線一部指定特急が誕生。一般席車として特急列車に奇跡のカムバックを果たしました。

昭和55年から58年にかけて特別整備(更新工事)が施され、登場後40年以上を経た平成11年まで全30両が健在という異例の記録を更新しましたが、平成11年9月の東海豪雨により5505F編成が水没し残念ながら廃車〜解体へ。その後も廃車が進み現在は2両編成×3本が残っています。

平成15年7月に5517F編成がサーモンピンク+茶色のツートンカラーに、8月には5513F編成がクリーム+赤帯に、9月には5515F編成が赤色+白帯に、それぞれ往年のカラーに復元され好評を博しています。


<運用>
SR2の一員として5300系や7700系と共通運用で弥富〜碧南間の急行、犬山〜東岡崎〜伊奈間の普通列車、広見線を中心に活躍しています。詳しくは運用表を参照。

常滑線系統の定期運用はありませんが稀に他形式の代走で入ることも。残念ながらP6やNSRの代走(SR2+6、SR2+P4)に入ることは基本的にはないようです。



<おもしろ?話>

<開かずの正面貫通扉>
いつの間にか撤去されてしまいましたが、正面貫通扉には貫通ほろが装着されていました。収納時にはほろ枠と車体前面が同一面になるようほろは少し窪ませた場所に設置されており、その発想は国鉄キハ82系に受け継がれたとか。

ただ、貫通ホロの目的はお客さんが編成間を移動するためではなく、車掌さんの編成間移動を容易するために設置されたそうで・・・結局貫通ホロは活用されることはなかったようです。作業の煩雑さを嫌ったことと車掌の移動は停車中にできることとがその理由だったのでしょうか。

<短命に終わった?モ5509号車>
昭和39年2月の新川工場の火災にモ5509が被災、損傷が激しかったためか復旧時に車体は造り直されたようです。(そのわりに冷房装置は7台のままだったようですが・・・(2次車は8台))運転台は当時流行の高運転台になり以後珍車として注目を集めることとなりました。

<若返り大作戦、特別整備工事>
前述の通り、昭和55年6月30日出場の5509-5560のユニットを皮切りに特別整備と称する大規模な更新修繕工事が施工されました。
車体外板、艤装配線配線・配管のリニューアルの他、運転室背面仕切り窓の縮小(上部に換気扇設置)、連結面窓埋め込み、扉脇(車体中央側)のロングシート化(つり革設置)、車掌スイッチ移設(乗務員扉上→運転台仕切り面)、側面行き先サボ撤去、列車無線設置etc.と 多彩な内容だったようです。

工事は2両ユニット単位で行われ、4両編成の場合、入場車の代わりに5209F(当時、他の5200系は4両編成で5209Fは唯一の2両編成)が相棒を務めました。

<珍編成>
同一システムの7000系、7700系とは一緒に編成を組むことが可能で、かつては7000系先頭車ユニットが事故や故障の際には代わりに5500系が編成に組み込まれるということもしばしばあったようです。

昭和58年から始まった7000系の特別整備も5500系同様2両ユニット単位で行われ、先頭車入場中は5500系2両編成(主に5519F)が代打を勤め、珍編成として注目を集めました。当初は7000系と5500系との間は非貫通だったものの、昭和59年の7005-7156の入場時に5519Fには幅広ほろ(ほろアダプター)が取り付けられ貫通化、5519Fはほろアダプター取り付けの金具?が残りちょっとだけ異端車の仲間入りを果たしました。

7000系の更新工事終了後はこのような珍編成は出現しておらず・・・今走りましたら激パ間違いなし?(笑)

車歴表
編成 Mc1 M2 M1 Mc2 竣工(Mc) 竣工(M) 特別整備
(Mc1-M2)
特別整備
(M1-Mc2)
廃車年月日
5501F 5501 5552 5551 5502 34.03.23 34.03.23 58.01.30 58.04.02 14.04.02
5503F 5503 5554 5553 5504 34.03.23 34.03.23 57.07.28 57.10.04 14.05.03
5505F 5505 5556 5555 5506 34.03.14 34.03.14 56.11.24 57.01.28 11.12.
5507F 5507 5558 5557 5508 34.03.14 34.12.10 56.03.20 56.06.01 14.05.24
5509F 5509 5560 5559 5510 34.03.23 34.12.10 55.06.30 58.09.21 14.04.12
5511F 5511     5512 34.12.10 56.07.31 14.04.23
5513F 5513     5514 34.12.10 56.10.03
5515F 5515     5516 34.12.10 57.04.03
5517F 5517     5518 34.12.10 57.05.30
5519F 5519     5520 34.12.10 57.11.29 13.12.
諸元表
製造年 定員(人) 長(mm) 幅(mm) 高(mm) 自重(t) 台車 主電動機 歯車比 主制御器 補助電源 CP 冷房装置
モ5500(奇数車) ※5515は補助電源CLG326D4、5517は補助電源CLG326D3
34.12 100(60) 18830 2740 3880 35.1 FS326 TDK825-A
(75KW)
4.875 CLG326D2
(60KVA)
DH-25 TAC-153T
(4500Kcal/h*8)
モ5500(偶数車) ※5516、5517は主制御器MC11B1
34.12 100(60) 18830 2740 4200 35.1 FS326 TDK825-A
(75KW)
4.875 MC11A1 TAC-153T
(4500Kcal/h*8)

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